初めての搬入・搬出は、少し緊張すると思います。何を持てばいいのか、どこに立てばいいのか、どのタイミングで声をかければいいのか。わからないことがあるのは自然なことです。
搬入・搬出の現場では、会場に必要なものを運び入れる時間と、終演後に元の状態へ戻していく時間を支えます。
ステージ、客席まわり、受付、物販、導線、案内表示、備品の搬入出。現場によって内容は変わりますが、共通して大切なのは「安全に、確認しながら、周りと合わせて動くこと」です。
最初から全部を完璧に覚える必要はありません。大事なのは、わからないまま動かないこと。ひとりで抱えず、早めに聞けること。その姿勢が、現場全体の安心につながります。
搬入・搬出は「力仕事」だけではありません
搬入・搬出と聞くと、重いものを運ぶイメージがあるかもしれません。もちろん機材や備品の移動が発生することもありますが、それだけが仕事ではありません。
搬入・搬出でお願いする基本的な作業は、機材を運ぶ、ケーブルを持つ、備品を移動するなど、専門スタッフのサポートが中心です。難しい専門作業をいきなり任されるわけではないので、初めての人も落ち着いて入ってください。
備品を数える、決められた位置に並べる、通路をふさがないように置く、表示物の向きをそろえる、終わったあとに忘れ物やゴミがないか確認する。こうした細かい動きも、会場の使いやすさをつくっています。
専門スタッフやリーダーから声をかけられたら、まず返事をしましょう。聞こえていることが伝わるだけで、次の指示が出しやすくなります。
機材や備品を受け取るときは「もらいました」、手を離すときは「離します」。一言あるだけで、落下や手を挟む事故を防ぎやすくなります。
「どこまで運ぶか」「何人で持つか」「どちら側を持つか」を確認してから動くと、ぶつかりや落下を防ぎやすくなります。
搬出はスピード感がありますが、走る必要はありません。声をかけ、相手の動きを見てから動く方が、結果的にスムーズです。
最初に覚えておきたい声かけ
搬入・搬出では、声かけがとても大切です。大きな声を出すことが目的ではなく、相手に「今から何をするか」が伝わることが大事です。
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通
「通ります」
台車や備品を持って移動するときの基本です。角を曲がる前、狭い場所を通る前、人の後ろを通る前に声をかけましょう。
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持
「持ちます」「置きます」
複数人で運ぶときは、持つタイミングと置くタイミングをそろえるだけで安全性が上がります。黙って離すのは避けましょう。
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止
「一度止めます」
足元が見えない、手が滑りそう、周りに人がいる。少しでも不安があれば止めて大丈夫です。止める声は、現場を守る声です。
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確
「確認します」
置き場所、個数、向き、片付け先に迷ったときは、確認してから動きましょう。聞くことは遅れではなく、ミスを減らす動きです。
覚えておくと動きやすい言葉
現場では、普段あまり使わない言葉が出てくることがあります。全部を最初から覚える必要はありませんが、まずは「上手」と「下手」を知っておくと、ステージまわりの指示が聞き取りやすくなります。
客席からステージを見て右側のことです。「上手側に運んでください」と言われたら、客席目線で右側を意識します。
客席からステージを見て左側のことです。迷ったときは、自己判断せず近くのスタッフに確認してください。
作業が終わったら、指示をくれたスタッフに「終わりました」と伝え、次の作業があるか確認しましょう。追加の作業がなければ、他のアルバイトが待機している場所に合流し、OHZORAのチーフにも作業終了を共有してください。
持ち物と服装は、働きやすさにつながります
搬入・搬出では、立つ、歩く、持つ、しゃがむ、運ぶといった動きが多くなります。勤務内容によって指定は変わりますが、動きやすさと安全を意識した準備が大切です。
軍手や作業用手袋、動きやすい服装、滑りにくい靴、汗を拭くタオル、飲み物。髪が長い人はまとめておくと、作業中に視界をふさぎにくくなります。
重いもの、大きいもの、持ち方がわからないものは、ひとりで無理に持たないでください。「これ、何人で持ちますか?」と聞けることは、とても大事な現場力です。
ここに注意。怪我を防ぐための基本
搬入・搬出でいちばん避けたいのは、焦って動いて怪我をすることです。慣れている人ほど自然にやっている基本を、初めての日こそ丁寧に意識してみてください。
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手
物を置くときは、手を挟まない位置を確認する
ケースや備品を床に置く瞬間は、指を挟みやすいタイミングです。「置きます」と声をかけ、手の位置を見てから下ろしましょう。
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足
台車のタイヤまわりに足を置かない
台車は思ったより重く、向きが変わると足を踏まれやすくなります。押す人、引く人、横を歩く人の距離感を大切にしてください。
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腰
中腰で持ち上げず、膝を曲げる
腰だけで持ち上げようとすると痛めやすくなります。重さに不安があるものは、無理せず人数を増やして運びましょう。
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上
動いているトラスや幕の下に入らない
照明や幕を吊る鉄骨が動いているときは、その下に入らないこと。上を見て、周りの声を聞いて、危ない場所には近づかないようにします。
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長
長い鉄骨類は、ひとりで持たない
トラス、バトン、サスなど長いものは、周囲に当たりやすい備品です。基本は2人で両端を持ち、曲がる前や置く前に声をかけましょう。
搬出は、最後まで丁寧に
本番が終わったあとの搬出は、会場全体に「終わった」という空気が流れます。お客様が帰り、出演者や関係者の動きも変わり、現場は一気に片付けの時間に入ります。
この時間は疲れも出やすく、急ぎたくなる場面もあります。だからこそ、最後まで丁寧に。備品の数、忘れ物、ゴミ、通路、借りている場所の状態。ひとつひとつ確認することが、次の現場への信頼につながります。
搬入は「始められる状態に向けて運び入れる仕事」。搬出は「きれいに終われる状態へ戻す仕事」。どちらも、イベントの大切な一部です。
先輩スタッフの声
初めて入る前は、力仕事のイメージが大きいかもしれません。実際には、専門スタッフの指示を聞きながら、みんなで協力して進める場面が多い現場です。
力仕事と聞いていたけれど、思っていたよりもサポート業務が中心でした。
専門スタッフさんによって指示の出し方はさまざま。内容を理解してから動くことが大切だと感じました。
指示が出るまで待機する時間も意外とあります。勝手に動かず、次の声がかかるのを待つことも仕事です。
みんなで協力して作業することが多いので、初めてでも自然と話しやすい雰囲気がありました。
初めての日は、上手にできることよりも
初めての現場で、最初からてきぱき動けなくても大丈夫です。大切なのは、返事をすること、聞くこと、周りを見ること、無理をしないこと。
その一つひとつができていれば、ちゃんと現場の力になっています。
会場が形になっていく時間にも、終わった会場を戻していく時間にも、人の手があります。
初めての搬入・搬出も、OHZORAらしく。声をかけ合いながら、一つひとつ安全に進めていきましょう。